スペインの巨匠と言われる劇作家“アントニオ・ブエロ・バリェホ”の傑作、『燃ゆる 暗闇にて』が2024年10月5日から池袋・サンシャイン劇場で上演されます。 本作は、2023年に韓国でミュージカル界における名コンビ、演出のソン・ ジョンワンと作曲・音楽監督のキム・ウ ニョンにより、新作ミュージカルとして上演され、今回日本版として初上陸します。 盲学校を舞台に、とある転校生が来たことで起こる変化を軸に、「幸せ」についての真意を問う本作で、ロリータ役としてミュージカルへ初挑戦する菅原りこさんへ本作への意気込みと舞台への想い、さらにはファッションについてお話を聞きました!!
―『燃ゆる暗闇にて』が日本での初演を迎えます。出演が決まった時の気持ちを教えてください。
私にとって初ミュージカルだと緊張はありましたが、ワクワク感とドキドキ感がありました。この作品は、タイトルに暗闇という文字があるように、描かれている物語はシリアスなところが多いので、私の役柄で、皆さんに少しの明るさを届けられたらいいなと感じました。
―菅原さんが演じるロリータという役について、どう捉えていますか?
ロリータは知れば知るほど、彼女自身はこうでなければいけないという形がないのではないかと思っていて、どんどん印象が変わっていっています。ロリータは、エスペランサという友達と一緒にいることが多く、仲良しで、彼女に頼りがちなところもあるのですが、繊細で何かを察知する感覚が強いなと感じています。稽古を通して解釈を深めて、ロリータの感情を皆さんに伝えていけたらいいなと思っています。
―(インタビュー時は)お稽古が始まって2週間とお聞きしました。今感じている役作りへの手応えはどんなところですか?
エスペランサ役の日髙麻鈴さんとそれぞれの役のイメージをお互いに共有しあって、ふたりで楽しく作りあげていっています。最初はひとりで台本を読み込んでいって、稽古場で相手がいることでたくさんの気づきや発見をしながら役を作っていくので、少しのことでも共有していくことが大切だなと感じています。
―稽古場はどんな雰囲気ですか?
すごく和気藹々としていて、一体感があるカンパニーだと思っています。
―先ほどお話にあった一緒に役を作っているエスペランサを演じる日髙麻鈴さんの印象を教えてください。
もう、とにかくかわいい(笑顔)!!かわいさの中に自分の軸をしっかりと持っている強さがあってすごいなと思っています。
―音楽もこの作品の見どころのひとつだと思うのですが、菅原さんおすすめのナンバーを教えてください。
全部です!!曲ごとに込められている想いが重要で、1曲1曲集中して聴いていただけたらと感じています。曲自体本当に難しくて、パートごとにハモリもあって、私自身はこのハードルを越えていきたいと思いながらお稽古をしているところです。
―10月の上演に向けて、どんな稽古をしていきたいと考えていますか?
まだ入り込めていない部分があるので、そこにしっかりと向き合って、お客さまに感情を届けられるように頑張っていきたいと思っています。
―菅原さんにとって演じるということはどんなことですか?
私にとって演じる、表現することは、自分自身ではない生活や経験をするきっかけがたくさんあるので、多くのことを学べるものです。
―舞台への出演を重ねることで感じているご自身の成長を実感していますか?
内向的なところがありましたが、演劇を始めて自分の言いたいことやどうしてなんだろうと疑問に思ったことを人に聞けるようになったり、心の強さがどんどん出来て、いろいろな成長をさせてもらえていると実感しています。演劇に出会ってから自分の中で変化したことがとても多いので、私を成長させてくれたのが演劇だなと思います。
―菅原さんが演劇だけでなく、音楽活動も含めて舞台に立つときに大切にしていることはどんなことですか?
お客さまに絶対に届けるという意識と空間を一緒に共有するということを意識してステージに立つということを心がけています。
ーこの作品でお客さまに届けたいことはどんなことでしょうか?
そうですね。変わっていく雰囲気、空気感。ひとりの意思の強さ。葛藤。ひとりひとりの表情。言葉が伝わってくれたら嬉しいなと思っています。
―菅原さんにとっての「幸せの概念」とは?
小さなことでも1日の中で幸せに感じられる瞬間があると思います。でも、その小さな幸せも見つけることが難しい時もあると思うので、少しでも幸せを見つけたときに、「わぁ!!幸せだな」と思うようにしています。
―最近感じた幸せなことを教えてください。
お店で食事をしていたときに、海外の方が私の食べているものが気になったみたいで、話しかけてきてくれて、私が食べているのはこのメニューですと教えてあげたら、「ありがとうございます」とすごくフレンドリーに話してくださって、その時に幸せだなって思いました(笑顔)。
―最後に読者の皆さんへメッセージをお願いします。
韓国での上演から日本バージョンへの演出も見どころのひとつです。イグナシオの登場で、歪んでいく世界。人の意見や感覚も変化していくところが見どころのひとつではないかと思っています。物語の進行とともに変化する雰囲気を皆さんに感じていただき、一緒に過ごしていけたらいいなと思っています。心の準備をして楽しみに待っていてください。
▶︎菅原りこさんのファッション事情◀︎
―今日のお衣装は私服とお聞きしました。普段はどんなファッションがお好きですか?
イベントのときは柄物や華やかな色のお洋服を着ることが多いのですが、プライベートや取材のときはシックなモノトーンのスタイルをすることが多いですね。
―お気に入りのファッションアイテムはありますか?
私は耳につけるアクセサリーがすごく好きで、イヤーカフをいつも付けたりしています。買いに行くのもすごく楽しいです。
―お忙しいときの気分転換の方法を教えてください。
歩くことです。お休みのときに、道を決めずに、好きな道を通って景色を見ながら歩いていって、足が疲れてきたなと思ったらナビを使って家まで帰るというのが気分転換です。
―歩いているときは、何か考えながらそれとも頭の中を空っぽにしてリラックスする感じですか?
結構いろいろなことを考えながら歩いていると思います。稽古の振り返りもそうですが、景色を見ることで感じるインスピレーションを音楽活動に繋げていったりしています。
―菅原さんが輝くためにしていることは?
自分軸をしっかりと持つことです。言われたことに対して「そうだよね」と受け入れるだけではなくて、自分の意思を伝えていくこともすごく大事だと感じているので、自分の軸はどこなのかということを大切にしています。
―今後挑戦してみたいことを教えてください。
今回初めてミュージカル作品へ出演することになり、お稽古を重ねています。その中で、ミュージカルは楽しいなとすごく感じています。楽しいことばかりではありませんが、それも含めて本当に楽しいと思っています。これからもミュージカルに挑戦していきたいという気持ちがあるので、声を大にして「ミュージカルに出たい」と言いたいです!!
【profile】
菅原りこ/Riko Sugahara
2000年11月23日生まれ。新潟県出身。
2015年7月 NGT48の第1期生として合格。2017年NGT48デビューシングルで表題曲選抜メンバーに選出。NGT48として活動終了後、2019年6月エイベックスへ所属。
舞台やドラマなどジャンルを問わず様々な分野で活躍中。
2024年7月10日には1st digital single「My restart」の配信がスタート。
■公式ホームページ
https://sugahara-riko.com/
■公式Instagram
https://www.instagram.com/cherryfairy1123/
■公式X
https://x.com/riko__sakuranbo
photo:Tsubasa Tsutsui/interview&text:Akiko Yamashita
【公演概要】
■タイトル
ミュージカル『燃ゆる暗闇にて』
■日程・会場
2024年10月5日(土)〜10月13日(日) サンシャイン劇場
■演出 田中麻衣子
■音楽監督 落合崇史
■翻訳 吉田衣里
■上演台本・訳詞 オノマリコ
■出演
渡辺碧斗/佐奈宏紀 坪倉康晴( Wキャスト)/熊谷彩春/コゴン 高槻かなこ/
雨宮翔(GENIC) 松村優 菅原りこ 日髙麻鈴/壮一帆
SWING 須田拓未
■公式ホームページ
https://musical-moyuru-kurayami.jp/
(2024,09,23)
#NorieM #NorieMmagazine #ノリエム #菅原りこ さん #燃ゆる暗闇にて