まつもと市民芸術館プロデュース『ハイ・ライフ』稽古場取材会が2023年10月30日(月)に神奈川某所で行われ、東出昌大さん、尾上寛之さん、阿部亮平さん、小日向星一さんが作品の一部シーンを公開。さらに、初日に向けた意気込みを語りました。
※写真左から小日向星一さん、尾上寛之さん、東出昌大さん、阿部亮平さん
本作は、1996年カナダにて、権威あるドーラメイヴァームーア賞を受賞。2009年には映画化もされ、カナダ全土だけでなく、オフ・ブロードウェイやシカゴ、ロンドン、東京、ソウルなど世界各国で上演され続けている作品です。
物語は、ある計画のために集まった4人の男たちが主人公。前科まみれのディックに、刑務所帰りのバグ、コソ泥のドニー、そして女に貢がせてばかりのビリーは、みんな違法薬物に手を染めた筋金入りのジャンキーです。そんな4人が一攫千金を狙って銀行強盗を企てます。
ディックを演じる東出さんは、「僕らは4人ともジャンキー役ですが、僕は口八丁手八丁で色々な計画を立てたり、薬を手に入れる算段をつけてみんなを誘う役です。普段、言い慣れない言葉や悪い言葉、テレビでは放送できない言葉が飛び交いますが、その世界線でリアルに生きている人を演じるので、リアリティのある、そして普段は絶対に観られないお芝居を観せられれば」と意気込みました。
バグ役の阿部さんは、自身の役柄について「すぐキレる、荒くれ者の役です。初めてこうした本格的な舞台に挑戦するので、自分の中のリミッターを振り切ってやっていきたいと思います」と語り、
ドニー役の尾上さんは「みんなで関係性を作りながらの稽古だったので、まだ深められていないところがいっぱいあります。これからどんどん深めていって、(本番では)今日観ていただいたものとどれだけ違うのかを楽しみにお待ちいただければ」と力を込めました。
また、ビリー役の小日向さんは「ビリーは、ぱっと見、どこにでもいそうな大学生のようなかわいらしさを持っている青年ですが、実は女性をたぶらかせて薬を手に入れている悪いやつです。僕とは似ても似つかないキャラクターなので、頑張って演じたいと思います」とコメントしました。
東出さんは、自身の代表作とも言える作品で、小日向さんの父親である小日向文世さんと共演経験がありますが、「親父さんはあまり関係なく、星一くんとご一緒できるのが嬉しかったです。親父さんがお芝居において『こうだよ』と現場で教えてくれたことがあって、僕の中で良いなと思ったことを星一くんに教えると、『へえ、そんなこと言うんだ』って。そんなやりとりはしました」と明かしました。
一方、小日向さんも「父からも東出さんのお話はよく聞いていましたし、一度、ドラマでご一緒したのですが、その時も朗らかで素敵な方だなと思っていました。この間、ご飯に連れていってくれたのですが、隣のテーブルの外国の方にも臆せず英語で話していたので、根っから明るい方なんだなと思いました」と話しました。
現在は、フリーランスとして全て自分で仕事をこなしているという東出さん。改めて、自身の仕事について「すぐに一杯一杯になってしまいますが、コツコツとやっています。今も仕事が溜まっていますが、(舞台のお仕事に入ってしまうと)舞台のことしか考えられないので、色々とご連絡をもらっていてもごめんなさいと」と語りました。
そして、最後に東出さんは、「ジャンキーで社会の隅の隅の掃き溜めにいるような、普段は絶対にお目にかかれない人たちがぐちゃぐちゃやる舞台なので、ストレス解消という思いで観に来ていただければ、疾走感のある物語をお届けできると思います。よろしくお願いいたします」と呼び掛けて、会見を締めくくりました。
なお、この日の公開稽古では、ディックがドニー、バグ、ビリーの3人を集め、一攫千金を狙い銀行強盗の計画を打ち明ける場の一部シーンが公開されました。
【公演概要】
■タイトル
まつもと市民芸術館プロデュース『ハイ・ライフ』
■日程・会場
松本公演:2023年11月23日(木・祝)~11月26日(日) まつもと市民芸術館 実験劇場
東京公演:2023年12月1日(金)~12月6日(水) 吉祥寺シアター
■作 リー・マクドゥーガル
■翻訳 吉原豊司
■演出 日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)
■出演
東出昌大 尾上寛之 阿部亮平 小日向星一
(2023,10,31)
photo&text:Maki Shimada
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