ミュージカル『クリスマス・キャロル』囲み取材会が行われ、松村雄基さん、杉本彩さん、吉田要士さんが公演への思いを語りました!!

本作は、イギリスの文豪チャールズ・ディケンズによる小説をもとにしたオリジナルミュージカル。1年に1度「クリスマスイブ」という特別な日に繰り広げられる、不思議で心温まる12時間の奇跡が鮮やかな音楽やダンスとともに描かれます。

今回、初めてスクルージを演じる松村さんは、「このお話をいただくまでスクルージも『クリスマス・キャロル』も観たことがなかったのですが、台本を読んで初めて知ってとても感動しました。生きていくというのはこういうことなんだろうな、人間はこうやって生きていかないといけないなという気がしました」と語りました。

本作は、11月19日に秋田で幕を開け、この日までに東京公演を含めた3公演を終えました。ここまでの手応えを聞かれた松村さんは、「とにかくお客さまが温かい。僕たちのメッセージを受け止めてくださって、温かいオーラや気持ちを送ってくださっています。本当は僕たちが温かい気持ちにして差し上げたいと思っているのですが、お客さまに温かい気持ちにさせていただいていて、感謝の気持ちでいっぱいです。これを溜めて、次の公演、次の公演と繋げていきたいと思います」と思いを込めました。

一方、杉本さんは、7年のぶりに本作に出演し、イザベラ、イライザ、イボンヌという3役を演じます。杉本さんは「おばあさんのイボンヌは、実年齢が近づいてきたので、ますます迫力が増したんじゃないかなと思います（笑）。ミュージカルだからこそ吹っ切れた役柄になっているので、楽しく演じさせていただいています」とにっこり。演じ分けについては「イライザもイボンヌもイザベラも、全て自分の中に重ねられる部分があるので、自分の要素を引っ張り出すような意識がある」と明かしました。

また、本作では、杉本さんのダンスシーンが見どころの一つとなっていますが、「踊っているとすごく幸せ。私をうまく生かしていただき、ダンスをふんだんに取り入れてくださったことはとてもありがたいですし、楽しくやらせていただいています」と話しました。

初演からマーレイ役を演じている吉田さんは、この作品にはなくてはならない存在。松村さんも「この方がいないとお話は進まないんです。僕らは踊らされているだけ」と絶賛します。その吉田さんは今作ならではの見どころを聞かれると「それはやっぱり雄基さんのスクルージだと心から思っております。僕にとっても新鮮なスクルージだと感じていますし、ますます深まった。そして、スクルージならではの嫌な感じを見事に演じてくださっている。普段の雄基さんは本当にピュアで素敵な紳士でいらっしゃるのですが、その人柄が作品にもすごく表れているところをお楽しみいただきたいと思います」とアピールしました。

さらに、それぞれの役柄と似ているところを聞かれると、吉田さんは「マーレイがスクルージに伝えているメッセージは『奉仕・慈悲・愛』、つまり人のために尽くして生きていけということを伝えていますが、それは僕が育ってきた学校の校訓ズバリなんです。ですから、自分の中に宿っているものでもあるので、それを大切にお伝えしていきたい」と思いを述べました。

続いて、杉本さんは「自分で言うのもなんですが、イザベラの愛と思いやりに溢れたところでしょうか。この間、夫にも言ったのですが、“私ほど愛と思いやりに溢れた妻はいないんじゃないか”と」と笑いながら話すと、松村さんが「お惚気ですね」とつっこんで盛り上げました。

その松村さんは「演出の西田（直木）さんから“もっと意地が悪い感じで”とか“打ちひしがれた老人の醜さを出して”という演出がいっぱいありました。それで、自分がうまくいかないときや交通渋滞にはまってクソーと思う気持ちを出る寸前に思い出しています。人のせいにしてその場をしのいでいる自分の弱いところを思い出して演じていますが、そうするとスクルージ的な要素はいっぱいあるんだなと。ですが、最後は浄化して気持ちよくさせていただけます」と自身の演技を振り返りました。

【公演概要】
■タイトル
ミュージカル『クリスマス・キャロル』
■日程・会場
東京公演：2023年11月23日(木・祝)　たましんRISURUホール 大ホール（立川市）
福井公演：2023年11月25日(土)　鯖江市文化センター 大ホール
広島公演：2023年11月26日(日)　上野学園ホール
ほか　全国19ヶ所22回公演
■演出・台本・音楽　西田直木
■出演

松村雄基　杉本彩　吉田要士　植松恵理　真樹めぐみ　市川由希　ほか

(2023,11,24)

photo&text:Maki Shimada

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