ストレートプレイからミュージカルまで様々な作品を手掛けるG2さんが長年構想を温めてきたオリジナル・ミュージカル 『モンパルナスの奇跡〜孤高の画家モディリアーニ〜』の初演が2024年6月15日(土)から東京・よみうり大手町ホールで上演されます。
20世紀初頭、モンパルナス界隈の芸術が溢れかえっていた時代を題材に繰り広げられる本作で、浦井健治さんが演じるこの激動の時代を生き、芸術界において“稀代の美男芸術家”と言われたアメデオ・モディリアーニの運命の女性であり、彼の多くの絵画のモデルにもなっている ジャンヌ・エビュテルヌを宮澤佐江さんが演じます。
G2さん演出の作品へは初参加となる宮澤佐江さんへ本作への意気込みとNorieMならではのファッションについてお話をうかがいました。

 

ー『 モンパルナスの奇跡』への出演が決まった時のお気持ちを教えてください。

絵を描いたり、物を作ったりすることが子供の頃から好きで、美術館に行って素敵な絵や作品が飾られているのを見ると、“何を考えてこういう作品ができるんだろう。芸術家の方は何を思ってこの作品を作ったのだろう”と考えたことがありましたので、この作品を通して、芸術家の思想や考えを知ることができるのは、とても楽しそう!!と魅力を感じて作品へ出演してみたいと思いました。

 

ーG2さんの演出は今回初めてですか?

そうですね!!初めてご一緒させていただくので、ちょっとドキドキしています。

 

ーアメデオ・モディリアーニを演じる浦井さんとは今回3度目の共演となります。浦井さんは宮澤さんにとってどんな方ですか?

初めてご一緒させていただいたのが、『王家の紋章』という作品で、アイドルを卒業して、初めての大きなミュージカルでした。ミュージカルというものが右も左もわからなかった私に、“この世界は楽しいよ”という素敵な道に導いてくれた大先輩の1人が浦井さんです。ミュージカルに慣れていない私を毛嫌いせずに、どんな形でも受け入れてくれたので、浦井さんがいてくれることがすごくありがたかったですし、自然と心を開かせてくれる方だなっていう印象があります。今回もお相手役が浦井さんと聞いて、作品の魅力とともに、浦井さんが主演だから出演したいという想いもすごくありました。

 

ー現時点で演じるジャンヌ・エビュテルヌという役についてどのような印象を持っていらっしゃいますか?


昔のお話と言いつつも出てくる人間たちの口調やテンポ、雰囲気がすごく今風に描かれているところがすごく好きです。国も違いますし、日本の作品ではないので、もっと上品な感じかなとイメージしていましたが、今を生きる私たちが演じやすくG2さんが脚本を書きおろしてくれている感じがしているので、変に役作りをしなくても良いかなと今は思っています。

 

ー宮澤さんが役作りの際に行なっているルーティンやベースにしていることは?


その時代背景をすごく調べます。どんな時代だったのか、どんな地域だったのか、どういう服を着ていたのか、ルックスなど当時の状況を想像しやすいものをネットで検索して調べています。ただ、その下調べしたイメージが自分の中で強すぎて、「そのままでいいよ」という演出家さんのアドバイスに対して、“自分が調べたことはこうなんだよな”と役を作っていくときに、手こずってきた経験もあるので、今回はありのままで挑戦してみたいと思っています。

 

ー今回インタビューの撮影をビジュアル撮影のときにさせていただき、公開されているビジュアルを見るだけで、ふっとその時代に誘われる感じがありますね。ビジュアル撮影の衣裳を纏った時はどんな感じでしたか?

すごくおしゃれだと思いました。色味やアンティークな雰囲気のワンピースに、セットも素敵で、雰囲気も作りやすかったです。私自身、個人的にパリの街を何度か訪れたことがあったので、パリの街並の想像もつきましたし、おしゃれですごく好きな場所でもあるので、その雰囲気をお洋服として身に纏えたことが嬉しかったですね。

 

ーパリは昔の建物がそのまま残っている街並がすごく多いので、一気にその時代に入れる雰囲気がありますね。パリを訪れた経験が大きく役立ちそうですね!!


実は、何年か前に占いの方に「前世はパリの画家だったんじゃないか」って言われたことがありまして、本当かどうかはわかりませんが、自分の中では忘れられない衝撃的なことで、なんか今回そういうご縁もすごく感じています。

 

ー宮澤さんご自身が考える舞台の魅力とは?


歌って踊ることが好きで、この世界に憧れて入って、音楽もミュージカルも身近にあったので、お芝居の途中で突然音楽が入って歌い出すのが気持ち悪いという感覚は無かったですね。音楽があることで観ている人も演じている人もその時の感情や風景をイメージしやすかったり、音楽で魂が揺れるということもあると思います。台詞で話したら泣かないけれど、音楽があることによって涙が出てきてしまうということもたくさんあります。お芝居をしている人間としては、ミュージカルの音楽にすごく助けられる部分があるなと思うので、私はそこがミュージカルの魅力的なところの1つだと思います。

 

ー観劇したときに宮澤さんの中に何か残るものはありますか?

ありますね。自分が出演していない作品を見に行って、台詞として印象に残るものも作品の中にはありますが、“なぜこの言葉を音楽で伝えたかったんだろう”というところまでを勝手に掘りさげて、“これは直接伝えるのではなく、音楽にのせないと伝えられないことだから、音楽を利用して、言ってるんだろうな”というところまでを考えて観るのがすごく好きなので、意外と歌詞で覚えたワードが観劇後には残っていることが多いですね。

 

ーお時間がある時は舞台を見に行ったりとかっていうのは好きですか?

好きですね。最近では、『カム フロム アウェイ』を観劇して、ミュージカル界の最強メンバーが集まっている作品でしたので、没入感がすごかったです!!観劇をしているときに、“この作品の中でだったら自分はどの役やれるかな? ”とか“どういう風に自分だったら演じるかな?”とか作品をしっかりと感じつつも頭の片隅みで別のことを考えがちですが、『カム フロム アウェイ』は、テンポが早く、話についていかなきゃという自分の中で必死だったということもあり、どの役者さんもお芝居も歌も素晴らし過ぎて、気がついたら終わってしまっていたという感じでした。すごい魅力的すぎました!!

 

ー最後に公演に向けての意気込みと読者の皆さんにメッセージをお願いします。

今回主人公モディリアーニが最後に愛してくれた恋人役として出演させていただきます。この作品は恋愛も素晴らしいですが、やはりモディリアーニとズボロフスキーの友情がとても深い作品だと脚本を読んで感じています。彼らの人生や運命が時間とともに、どのように流れていくのか、その時間はぎゅっと凝縮されていて、長い期間のお話ではありませんが、だからこそリアルに伝えられると思っています。最近の出来事のように時系列をしっかりとお芝居で追えるようにG2さんが脚本を書いてくれていますので、なるべくリアルに、昔とか過去という時代にとらわれ過ぎず、今伝えられることを丁寧に作り上げていきたいと思っていますので、ぜひ劇場に足を運んでくれたら嬉しいです。


▶️宮澤佐江さんのファッション事情◀️


ー普段のお気に入りのファッションスタイルを教えてください。

ジャケットスタイルがすごく好きですね。黒のジャケットは持ってるのに、ちょっと違う感じで3着位持っています。お気に入りのものですと、8年以上ずっと着てるものもあります。

 

ージャケットはいろいろな着こなしができて重宝しそうですね!!

スーツっぽく着るよりも、カジュアルに着こなすことが多くて、無地の半袖でTシャツの上にジャケット着てるだけですごくおしゃれに見えたりしますよね!!ジャケットに自分のオリジナルで缶バッチを付けたり、ちょっと襟元にアクセサリーをつけたりしてアレンジするだけでちょっと高見えするので、そういう工夫とかアレンジしながら着まわすのが好きですね。

 

ーすごい上級者ですね!!ありがとうございます。お忙しい宮澤さんのリラックス方法、気分転換の方法を教えてください。


春は花粉がすごくてあまり外に出ないですが、外出するのが好きですね。神社巡りが好きなので、お友達と一緒に旅行がてらいろいろな場所の神社に定期的にお参りに行ったりしています。

 

ーアクティブ派ですね!!


私自身はすごくインドアですが、友達がすごくアクティブなんです!! なので、連れ回してもらってることがすごく好きで、外出すること自体は嫌いではないので、せっかくの休みの時こそは外に出たいなって思うので、友達に「どこか連れて行って!!」って言って一緒に出かけてもらってます!!

 

【profile】
宮澤佐江/Sae Miyazawa
1990年8月13日生まれ。東京都出身。
2006年にAKB48でデビュー。SNH48、SKE48と活動の場を広げ、2016年にグループを卒業。グループ卒業後の2016年8月から上演のミュージカル『王家の紋章』へ出演。主な舞台出演作は、ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』、地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.15「ZEROTOPIA」 、ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season2、ミュージカル『キングアーサー』、ミュージカル『She Loves Me』、ミュージカル『スクールオブロック』など。
▪️公式Instagram
https://www.instagram.com/sae_3830/
▪️公式X
https://twitter.com/oyasuminaSAE_m

photo:Hirofumi Miyata/interview&text:Akiko Yamashita


【Story】
第一次世界大戦下のパリ。 無名の画家モディリアーニは孤高の画風で批評家を寄せつけず、毎夜カフェで客をスケッチし売り歩いては日々を
しのいでいた。ポーランドの若き詩人・ズボロフスキーはモディリアーニの絵に感動し、彼を成功に導こうと自ら画商に 転身する。だが、前途には想像を超えた障壁が待ち受けていた。
パリ・モンパルナスの街で繰り広げられる、ふたりの男の友情と葛藤、愛と裏切り、警察沙汰、戦争の影、生と死。 やがてモディリアーニはうら若き女性ジャンヌとの愛にのめり込み、衝撃のラストへと突き進んでいく。

 

【公演概要】
■タイトル
ミュージカル『モンパルナスの奇跡〜孤高の画家モディリアーニ〜』

■日程・会場
2024年6月15日(土)〜6月23日(日)  東京・よみうり大手町ホール

■出演
浦井健治 稲葉 友 宮澤佐江
福田えり 俵和也 大津裕哉 鎌田誠樹/秋本奈緒美
■公式ホームページ
https://montparnasse-musical.com/

(2024,05,17)

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CHECK!!

▶️下記のリンクのインスタグラムにインタビュー撮影時のアザーカットを公開いたします!!お見逃しなく!!

https://www.instagram.com/noriem_press/