ミュージカル『ボニー＆クライド』制作発表が2025年1月31日(金)に行われ、柿澤勇人さん、矢崎広さん、桜井玲香さん、海乃美月さん、上演台本·演出の瀬戸山美咲さんが登壇しました!!

 

本作は、後のハリウッド映画に多大な影響を与えたアメリカン·ニューシネマの第1号として今も語り継がれる名作『Bonnie and Clyde』（邦題『俺たちに明日はない』）で描かれた伝説のギャングカップルを題材に、作曲家フランク·ワイルドホーンさんがジャージーなサウンドとポップなリズムで新たに創造したミュージカルです。2011年12月にブロードウェイで上演された後、2012年に日本初演。その後、ブラッシュアップされた本作は2022年にロンドン·ウェストエンドで再演され、今回、満を持して日本での新演出版の上演となります。

 

この日は、クライド役の柿澤さんと矢崎さん、ボニー役の桜井さんと海乃さんの4人による歌唱披露も行われました。1曲目はクライドとボニーがそれぞれに、今の貧しい暮らしから逃れて、必ず大物になってみせると夢を歌うナンバー「ピクチャー·ショー」。続いて2曲目は、刑務所を脱獄したクライドがボニーと逃避行を始めるときに「二人の名前を世界に残そう」と歌うナンバー「残すのさ名前を」です。どちらの楽曲も、迫力ある歌声で歌い上げ、会場を圧倒しました。

 

会見では、まず瀬戸山さんが「ミュージカル版では現実や映画とはまた違った、夢と現実のコントラストが色濃く描かれています。フランク·ワイルドホーンさんの力強い楽曲が、彼らの『どこかに行きたいけれども行けない。でも飛び立ちたい』というエネルギーを表現している作品になります。疾走感のあるエネルギーに満ちた作品にしたいと思います」と本作への思いを語りました。

 

続いて、柿澤さんは「『抜け出したい、飛び出したい、世の中をひっくり返したい』という爆発力のあるボニーとクライドを中心にカンパニー一同、いい作品に仕上げようと努力しています。期待していてください」とアピールしました。

 

矢崎さんは「ボニーとクライドという二人のドラマに全力でみんなでぶつかって稽古をしている毎日です。ボニーとクライドは民衆に応援してもらった二人です。たくさんの方に応援してもらえるミュージカルになっていければいいなと思います」と力強いコメント。

 

そして、桜井さんは「ボニーとクライドは世界中にファンがたくさんいるカップルですので、観に来てくださった方も大ファンになってもらえる、そんな二人を演じられたらいいなと思います」、

 

海乃さんは「この作品が宝塚を卒業してから初めての作品です。すごくエネルギーがあって、二人の愛と信念が混ざり合って進んでいった二人の人生の物語だと感じているので、私も全力で生きぬきたいと思います」と笑顔を見せました。

 

また、柿澤さんは「クライドの生き急ぐかのような情熱の原動力」を聞かれると、「いろいろなものがあると思いますが、一番大きいのは怒りの感情」と分析。「この時代は、いろいろと抑圧された何かがあって、でもそれを変えることもできない。みんな諦めていて、希望の光も見えていない。誰が動いても変わらないと諦観で生きていこうとした時代だと思います。そこでクライドは反逆をして、犯罪を起こしてしまいます。なので、その原動力は怒りなのかなと思います」と持論を展開しました。今回、そうした役を演じる上では、「新年早々、良いことがなかった。三元日にトイレは詰まるし、仕事で韓国に行ったらパスポートを落としました。“ふざけんな”ということがたくさんあったので、それをぶつけようかなと思っています（笑）」と冗談めかして言いました。

一方、矢崎さんも柿澤が話す原動力について同意しながらも、「（この作品の舞台は）アメリカの激動の歴史の中で世界恐慌は大変な時代です。そうした中で、クライドは『なんで今、自分はここにいるんだろう。俺が今、ここにいる意味はなんだろう』と自問している人。実は、『もっと大物になる』という思いだけな気もしています」と自身の考えを話しました。そして、「ポップな曲も素敵なバラードもあって、作品全体がかっこいい。それをぜひ体感していただいければと思います。『（ボニーとクライドは）すごく悪いやつだったけど、好きになった』と思って帰っていただけたら嬉しいです」と呼び掛けました。

 

【公演概要】

■タイトル

ミュージカル『ボニー＆クライド』

■日程·会場

東京公演：2025年3月10日(月)～4月17日(木)　シアタークリエ

大阪公演：2025年4月25日(金)～30日(水)　森ノ宮ピロティホール

福岡公演：2025年5月4日(日)·5日(月·祝)　博多座

愛知公演：2025年5月10日(土)·11日(日)　東海市芸術劇場大ホール

■脚本　アイヴァン·メンチェル

■歌詞　ドン·ブラック

■音楽　フランク·ワイルドホーン

■上演台本·演出　瀬戸山美咲

■出演

柿澤勇人／矢崎広　桜井玲香／海乃美月　小西遼生　有沙瞳　吉田広大／太田将熙　霧矢大夢　鶴見辰吾ほか

■公式ホームページ

https://www.tohostage.com/bonnie_and_clyde/

(2025,02,01)

photo&text:Maki Shimada

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