30-DELUX Special Theater 2025『デスティニー ―アドラメレクの鏡―』製作発表記者会見が2025年2月17日(月)に行われ、佐藤アツヒロさん、鈴木達央さん、瀬戸かずやさん、今江大地さん、緒月遠麻さん、清水順二さん、脚色・演出の林明寛さんが登壇しました!!

本作は、「台詞と殺陣」が融合した“アクションプレイ”として新たなジャンルを確立した演劇ユニット「30-DELUX」の原点とも言える作品です。2011年に初演、2013年に再演され、延べ3万人を動員しました。今回は、演出を務める林さんがよりドラマ性を強めた作品として脚色して12年ぶりに上演されます

ジンとテムジンを演じる佐藤さんは「今回で3回目の上演になりますが、新作のような気持ちで挑みたいと思います」と挨拶。今回から初参加のメンバーに向けて「毎回、楽しく作っているので、僕たちが楽しめればお客さんも楽しむことができると思います」とメッセージを贈り、「心が通じ合っている仲間ばかりですが、新しいメンバーを加えて、新作として構築していきたいと思っています」と想いを語りました。

ユミン役の瀬戸さんは「たくさんの方の熱い思いが込められたこの作品に出演できることをとても嬉しく思います」と笑顔を見せました。今回は、林さんの脚色により、ユミンのキャラクター性もこれまでとは大きく変わるそうで、「とても芯のある強い女性像だと感じました。なぜそうあらねばならないのかがいろいろと書かれています。彼女なりの信念や葛藤を描き出していきたいです」と意気込みました。

 

シャイターン役の鈴木さんは「普段は声優の仕事をしているのですが、今回は舞台という新たな挑戦の場所です。皆さまのスパイスになれるようなお芝居をお届けできたらと思っています」とコメントを寄せました。清水さんからその幅広い声が今回のキャスティングにつながったことを説明されると、「自分の使える幅は広めではあるので、そういったところで味付けしたり、観ている方に不気味に映るような何かを表現できたらいいなと思っています」と話しました。

 

ナルキス役の今江さんは「自分らしく精一杯頑張っていきたいと思います」と意気込みます。ナルキスという役柄については「正しく立っている、真っ直ぐな青年です。テムジンのことを慕っている人物ですが、僕自身もアツヒロさんのことが大好きなので、それを素直に出せていけたらと思います」と目を輝かせました。劇中では、佐藤さんとの絡みも多いそうで、佐藤さんは「大地との一騎打ちは見どころです」と明かしました。

 

タムトック役の緒月さんは「今回は全編男性役となりますので、最後まで引き締めて頑張りたいと思います。宝塚をやめてから将軍という役柄を演じることは滅多にないことなので、男性の中に紛れても違和感がないように頑張らないとIけないと思っています。この強い姫(瀬戸さんが演じるユミン)を守らなくちゃいけないので、より強くいなくてはと思います」と役作りについて語りました。

 

脚色・演出の林さんは「過去最高の作品になるように全力を尽くしたい」と宣言。今回は「アドラメレクの鏡」という副題がついていますが、これについて「清水さんといろいろと案を出し合う中で、鈴木さんが演じるシャイターン以外の悪魔はいないのかを調べたら、アドラメレクという悪魔が出てきたんです。この物語は、アツヒロさんが演じるジンが悪魔と契約して人を殺めていくうちに心から悪魔になりかけるというお話です。それは敵から見たら悪魔でも、味方から見ると偉大なる王と言われます。同じように、アドラメレクも悪魔ですが、ある宗教からは偉大なる王といわれています。しかも、そのアドラメレクという悪魔はお馬さんの顔をしているんですよ。30-DELUXのシンボルも馬なので、これしかないと思ってつけました」と説明しました。

 

そして、30-DELUXの製作総指揮を務め、本作には語り部役で出演する清水さんは「僕が日光江戸村とディズニーランドとユニバーサルスタジオの3つのテーマパークでパフォーマーとして働いた経験から、この3つの世界観を合わせることができないかと考えて作った劇団です」と言及し、「いろいろなジャンルがごちゃ混ぜになったエンターテインメントになっているので、いろいろなジャンルが好きな方もこのジャンルしか観ないという方も、初めて演劇を観る方にも楽しめる作品づくりをしています。その中でもこの『デスティニー』はアニメ的要素やハリウッド映画的要素、日光江戸村の忍者ショーのような激しい殺陣、泣けるわかりやすいストーリー、人間の葛藤やバックボーンから生まれる人間ドラマが濃密に表現されている作品なので、老若男女楽しんでいただけるという絶対的な自信を持っています。日本全国、世界に持っていきたいと思っているので、ぜひ劇団を知ってもらいたいと思います」とアピールしました。

 

また、この日はビジュアル撮影でも着用された衣裳もお披露目されました。衣裳について清水さんは「すべてこだわりがあります。徹底的に打ち合わせを重ねています。今回、新しくずっとご一緒したいと思っていた方にお願いしたのですが、今までとは毛色の違う、クオリティの高い衣裳になっています」と胸を張りました。

 

佐藤さんも「いつもめちゃくちゃ衣裳が凝っていますが、今回もすごく素敵な衣裳が用意されています。僕は悪魔に乗っ取られるという役なので赤と黒で表現されています。着た瞬間に世界観が出来上がるので、あとはそこから自分のエネルギーを発するだけだと思っています」と意気込みを語りました。

さらにこの日は、清水さんがその場で動きをつけ、佐藤さんがそれを実際にやって見せるという、即興の殺陣のアクションも披露しました。激しい殺陣を短い時間で組み立て、実践するスキルの高さに会場からは歓声が上がりました。

 

【公演概要】
■タイトル
30-DELUX Special Theater 2025『デスティニー ―アドラメレクの鏡―』
■日程・会場
東京公演:2025年4月18日(金)~4月27日(日) サンシャイン劇場
福岡公演:2025年5月3日(土)~5月4日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
大阪公演:2025年5月16日(金)~5月18日(日) サンケイホールブリーゼ
愛知公演:2025年5月23日(金)~5月25日(日) アマノ芸術創造センター名古屋(名古屋市芸術創造センター)
埼玉公演:2025年5月28日(水) さいたま市文化センター
■作 毛利亘宏
■脚色・演出 林明寛
■出演
佐藤アツヒロ、吉原雅斗、鈴木達央、瀬戸かずや、今江大地、北川尚哉、川上千尋、IMO*T、村瀬文宣、田中精、我膳導、緒月遠麻、清水順二 ほか

(2025,02,19)

photo&text:Maki Shimada

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